ひらかたパーク② ヘアピンコースター クレイジーマウス
※注意※
専門的なコースターレビューブログを期待しないでください。
筆者はただ自分の思ったことを書き連ねるのと気になったことを調べるのが好きなだけのコースタービギナーです。
遊園地に行く頻度も半年に一度行けばいい方です。
専門用語なども分かりませんし繰り返し乗車できるほどの体力も持ち合わせておりませんので細かいことは書けません。
素人が一発勝負で乗ってみた感想文、くらいの緩いイメージでお付き合いください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
木製コースター エルフが意外にもスリリングでコースター乗車後特有の身体に負荷がかかっている感覚もあったため、筆者達は休憩がてら近くの高台にある観覧車に向かった。
観覧車という乗り物はパークの全体像やアトラクション同士の位置関係を理解するのに最適だと思う。
地上から見上げるだけでは全体像の把握が難しいコースターを上から見下ろしてコースの予習が出来るのも良い。
高いところから見下ろしてみるとやはりエルフはこぢんまりとまとまっており、対照的にもう一つの目玉コースター レッドファルコンは園内を駆け回るように広範囲に白いレールが張り巡らされている。
そしてそんなレッドファルコンの巻き上げ部分の向こう側にこれまた随分と小さくまとまったコースターを見つけた。
3階建て、という表現が似つかわしく思える。
上階から下の階に降りる箇所以外ではコースターらしい下降上昇がほぼ無く、床のように規則的に敷き詰められたレールの上を1両編成の丸っこい車両が数台ちょこまか走り回っていた。
マップを確認すると「ヘアピンコースター クレイジーマウス」との記載。
なるほど、ヘアピンカーブを楽しむためのコースターだからより多くの急カーブを作るためにまるで床に見えるくらいの距離感でレールを平行に敷き詰めているのね。
マウスという名前もちょこまか走り回る車両にぴったり。
観覧車で休憩した後はあれに乗ってみよう、と高台を降りていく。
クレイジーマウスは人気アトラクションなのか、エルフより、なんなら正面にあるもう一つの目玉コースター レッドファルコンよりも行列が出来ていた。
(1両編成×複数台での運行のため長い編成のコースターに比べると列が一度に数人ずつしか進まないために常に長く並んでいるように見えるだけかもしれない。)
レッドファルコンの巻き上げを眺めながら少しずつ階段を進む。
乗り口に近付くと乗車位置にある電飾で彩られた「CRAZY MOUSE」だったはずの看板が、電球が切れている箇所が多すぎて「 RAZ MOU 」になっていた。
ン゛ョ ハー
そして車両とご対面。
遠目に見ると小さく見えたが近付くと意外と大きい。
形のイメージとしては、樹齢何百年もの太い木の幹部分を贅沢に輪切りにして、座るために椅子状にくり抜いたような綺麗な円形の車両だ。
外側表面にはご丁寧に木目を模した縦線と時々楕円(枝が生えている根本部分を再現したと思われる)を描くような凸凹が彫ってある。
座席は横に4人掛けのベンチの真ん中に仕切りを立てたような2人×2組の仕様。
背もたれは頭まではないが肩くらいまでのそこそこの高さがあり、なおかつ車両が円形なので左右端の席を包み込むような形状になっており、なかなか安心感がある。
横幅が広いので両端の2席はレールからほんのりはみ出しているため、この包み込まれ感がなかったらなかなか怖いことになりそうだ。
そして塗装が…なんというか…サイケである。
後方にはとんでもなくカラフルでドラッギーな多色使いの塗装の上に絶妙に歪んだタッチでネズミのキャラクターの顔が描かれている。
先述の木目を表現した凸凹の上に、だ。
いけないおクスリをキメた時の幻覚ってこんな感じなのかな、と思うような絵面である。
そして車両の前側は立体的なネズミの顔。だと思う。多分。
ぎょろりと大きく飛び出した半開きの目とポチッと丸く飛び出した鼻。
お世辞にもかわいらしいとは言い難い。
こちらもなかなかサイケな多色使いで塗装されており、子供が見たら泣き出すかもしれない。
なるほど、これが「クレイジーマウス」。
名前の通りすぎるビジュアルだ。
いざ乗車。
そこそこ並んだ気もするが混雑判定ではないようで、筆者達は2人組だったが相席なしで乗車させてもらえた。
シートベルトは1人分ずつだが頭の上から下ろしてくるタイプの安全バーは2人で1つなので自然と腕や肩が密着する形になる。
これは付き合い始めたばかりでまだ恥じらいが抜けないカップルや友達以上恋人未満の男女にぴったりなのでは?と談笑しながら3階建ての最上階まで巻き上げられると、ドロップは全く無くそのままひたすら往復のヘアピンカーブがスタート。
これがなかなか強烈。
助走もなく傾斜はごくごく浅くそこまでスピードは出ていないはずなのだが、ぐわんっと行く。
筆者は内側の席だったのだが、レールから若干はみ出す外側の席に座った彼氏は放り投げられそうな感覚だったのではないだろうか…
3階を隅から隅まで、小学校の床の雑巾掛けのように往復すると、2階に向けてドロップ。
そんなに高低差があるわけではないが、意外と疾走感がある。
2階でも同様に隅から隅までヘアピンカーブを繰り返す。
記憶が間違いなければ、2階のどこかで「シューーーッッ、ポンッッ」という空気を圧縮して押し出すような音が聞こえた気がする。
コースターマニアではないのでこれがなんの役割なのかはわからないが。
2階を走り抜けたら1階までドロップして終わるかと思いきや少々の上昇落下(というよりはいわゆるキャメルバック程度の波打ちだろうか)を経てホームに戻って終了。
延々横Gを感じ続けるというのは筆者にとっても同乗した彼氏にとっても人生初の体験だったため大興奮であった。
この日乗った中で一番印象が強く残ったのはクレイジーマウスと言って良い。
ただでさえ2人で1つの安全バーに収められる上に急カーブでは嫌でも外方向に身体が寄って身を寄せ合うことになるわけで、やはりこれは発展途上のカップルに是非乗って親睦を深めるのに役立ててほしいアトラクションだと思う。
コースタービギナー、ズブの素人の筆者は初見のこれをとても珍しいコースターだと思っていたが、後にコースターレビューブログをいくつも見ていると頻繁に「マウス系」「マウス型」といった記述を見かけ、実はコースター界では1ジャンルとして確立されているメジャーな物だったということを知った。
ただ、ひらパーのクレイジーマウスと同型の物は座席自体が回転するタイプの方がメジャーらしく、コーヒーカップ的な挙動が苦手な筆者は座席を回転させずヘアピンカーブだけを楽しめるアトラクションにしてくれたひらパーに五体投地で感謝の意を表明したい。
グッジョブひらかたパーク。