姫路セントラルパーク ②ハリケーン
※注意※
専門的なコースターレビューブログを期待しないでください。
筆者はただ自分の思ったことを書き連ねるのと気になったことを調べるのが好きなだけのコースタービギナーです。
遊園地に行く頻度も半年に一度行けばいい方です。
専門用語なども分かりませんし繰り返し乗車できるほどの体力も持ち合わせておりませんので細かいことは書けません。
素人が一発勝負で乗ってみた感想文、くらいの緩いイメージでお付き合いください。
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ジェットコースターを降りて心地よい「コースター乗車後感」を身体に感じながらも、余裕の筆者達。
筆者「次は何に乗る?」
彼氏「ヴィーナス乗るのは流石にまだ早いかな」
筆者「ヴィーナスより手前の緑に赤ラインのやつの方が短そうだね、ポケモンにこんなのいなかったっけ?」
彼氏「あーーレックウザ?」
筆者「レックウザ!それだ!!!」
レールの配色とループの形状でもうレックウザにしか見えないコースターの名前はハリケーン。
乗車ホーム入り口はジェットコースター側から見ると裏側なのでレールの下を通って入り口側に回る。
先程のジェットコースターは階段の下まで行列が出来ていたがハリケーンは全くと言っていいほど人がいない。
乗り場に向かって階段を登ると小学生くらいの女の子が1人だけ並んでいた。
筆者「私垂直ループ童貞だから緊張してきた…」
彼氏「俺も垂直ループ童貞…」
先程のジェットコースターでは巻き上げ時ですら余裕があったのに待機列で既に緊張の筆者達。
待機している間に徐々に後ろに人が並んで賑やかになっていく。
たまたまタイミングよくお客さんが入りきった時に来ただけだったようだ。
乗車ホームで荷物を預け、順当に前から二番目に乗車。
ハリケーンの車両は「ジェットコースター(一般名詞の方)の車両」と言われて想像する物、といった感じ。
背もたれが頭の高さまであり、肩を起点にコの字型の安全バーが跳ね上がっているので着席後しっかりと下ろす。
確か先程のジェットコースター(固有名詞の方)同様の普通車のようなシートベルトも付いていた、と思う。
こちらもスタッフさんの丁寧な安全確認があってからスタート。
巻き上げ角度もそれなりにあり、速度も決して遅いとは思わない(まあその前に乗ったのが激遅巻き上げ・激緩傾斜のジェットコースター(固有名詞の方)だったので何に乗ってもそう思うだろうけど)。
最上部に着くと右に180度旋回、そしてファーストドロップ。
極端に傾斜のあるドロップではないがレールが地面に着くところまで落ちるのでそれなりに迫力がある。
そして最下部を通り過ぎると同時に垂直ループがスタート。
人生初の垂直ループで目に映ったのは、眼前に迫る緑色のレール。
そう、垂直に登るから視線を前に固定しているとレールしか目に入らないのだ。
世界が反転している感覚はなく、今自分が乗っている車両はループのどの辺りを走っているのかもわからない。
とはいえ遠心力が働くことで車両に押しつけられるような感覚があり、今あのループを回ってるんだなー!という実感は得られる。これは新鮮な感覚だ。
最大の山場だと思っていた垂直ループが余裕で楽しめたので油断していた筆者が想定外の衝撃を食らうのはこの直後、コークスクリューに突入した時だった。
最下部で開始地点と終了地点が隣り合って交差している垂直ループと違って、斜め方向に大きく進みながら宙返りを繰り返すコークスクリューは眼前にレールが迫って来ない。
そう、先ほどは見えなかった「反転する世界」がはっきりと見えるのだ。
アスファルト舗装された通路と芝生の境目が逆さまに視界を駆け抜けて行く。
目の前に銀色の細かい光がちらつく。
あ、これ、目を回している。
これはアレだ、昔の漫画によくある、頭を強く打ったり回転しすぎたキャラクターの頭上に星がくるくると回っている状態だ。
先程の垂直ループより内径が小さいからなのか、2連続だからなのか、三半規管の弱い筆者にはかなりハードだ。
これやばいかも、と焦っているうちにいつのまにかレールは180度旋回、乗車ホームの方を向いて何度か下降上昇を経てホーム手前でスムーズに減速、停車。
筆者は大きく息を切らしていた。
しかし目は大きく開いていたし、口角も上がっていた。
かなり興奮気味である。
「短くて助かった」
これが開口一番の感想であった。
宙返りを含むコースターの基礎をしっかり押さえつつ乗客に無理をさせない適度な長さ、乗車時間は短いのに決して物足りなさを感じることはない。
ヴィーナスに乗るための準備運動および心の準備として非常にちょうど良かったのではなかろうか。
ちなみにこのハリケーンのレイアウトだが地図アプリの航空写真で真上から見ると非常にシンプルで、円形を真ん中で切り離して直径分の巾の長い平行線を間に入れて繋いだような形をしている(コークスクリュー部分のみ波線にはなるが)。
平行線の間、つまりホーム側と垂直ループ側の間にはアスファルトで舗装された通路があるので、そこに立っていれば走行の一部始終を眺めることも出来るし、巻き上げ中の写真を撮ってからファーストドロップ、垂直ループを疾走している様子を間近で撮ることだって出来てしまうのだ。
実際、そこの通路から乗車中のお子さんのベストショットを撮るべくカメラを構えている親御さんをお見かけした。
思い出写真を残すのになかなか良いレイアウトなのではないかと思う。
さて、ここからは後日談なのだが…
筆者はお出かけ先で楽しい1日を過ごした後は余韻に浸るためにネット上に散らばっているその場所についての情報を眺めることが多い。
いわば復習だ。
今回も例に漏れることなく、姫路セントラルパークの各アトラクションの乗車視点動画、スペックや乗り心地をまとめているコースターレビューブログなんかを片っ端から眺めていたのだが…
多くのレビュー記事に、とある遊園地の、既に営業を終了してしまったコースターの名前が頻出するのだ。
前日譚で書いた、ヴィーナスに乗ってみたい、垂直ループを体験してみたいと筆者が思ったきっかけを覚えておいでだろうか。
そう、筆者の生まれ育った埼玉県西部地区が誇る遊園地、西武園のループスクリューコースター。
なんとこのループスクリューコースター、我々が乗ったハリケーンと兄弟機とのことである。
そんなことある!?!?!?!?
レビュー記事にあるコースター全体像の写真を見比べる。
巻き上げ、旋回助走、ファーストドロップ、垂直ループ、一度上昇してからコークスクリュー。
ループスクリューコースターはその後にまだコース展開が続くが、
ここまでのレイアウトは完全に一致しているのである。
なんということだ。
垂直ループとコークスクリューの違いさえわかっていなかった筆者は、知らぬ間に幼い頃憧れていた駅広告の「真っ赤なぐるぐるを駆け抜ける車両」と全く同じコークスクリューを体験出来てしまっていたのだ。
流石にこれには感動を覚えてしまった。
ハリケーンはスペースワールドから移設されたヴィーナス同様、始めから姫路セントラルパークにあった物ではなく閉園してしまった奈良の遊園地から移設されたそうでその遊園地での思い出に浸りたい方々を受け入れる場にもなっているとのことだが、
本来は縁もゆかりもなかった関東出身の筆者にも乗ることの出来なかった思い出のコースターの完璧な疑似体験をさせてくれたのだ。
姫路セントラルパークの懐と敷地の広さには感謝しなければなるまい。