遊園地にハマったアラサーOLの雑記

コースタービギナーの感想文置き場です。次の目標はピレネーと八木山サイクロン。

姫路セントラルパーク④ラビリンス

※注意※


専門的なコースターレビューブログを期待しないでください。
筆者はただ自分の思ったことを書き連ねるのと気になったことを調べるのが好きなだけのコースタービギナーです。

遊園地に行く頻度も半年に一度行けばいい方です。
専門用語なども分かりませんし繰り返し乗車できるほどの体力も持ち合わせておりませんので細かいことは書けません。
素人が一発勝負で乗ってみた感想文、くらいの緩いイメージでお付き合いください。

 


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ヘリオスでの酔いをベンチ休憩で覚ました筆者達が次に向かったのは、同じく丘の上にある小型コースター「ラビリンス」。

 

こちらも観覧車の上から眺めて興味を持った物だ。

観覧車の後半、下り途中から良く見えるラビリンスには彼氏が興味を持った。

 

彼氏「あのラビリンスってコースター、なんとなくひらパーのラウディに似てない?」

筆者「あー、言わんとすることはわかる」

彼氏「あれさ、マップのカテゴリ見るとキッズアトラクションじゃないんだよ」

筆者「お?」

彼氏「スリルライドのとこにある」

筆者「ほんとだ…せっかくだし丘降りる前に乗ってみる?」

 

ラビリンスは観覧車から見ると乗り場ホームが邪魔をしてレイアウトがほとんど見えないのだが、実際に乗り場まで近付いてみると意外と奥行きがある。

こぢんまりまとまっているのもあり、ラウディと、同じくひらパーのクレイジーマウスを足して2で割ったような印象だ。

 

車両はトロッコ型で座席の背もたれも低い。

2人で横並びに座ると外側の腕がトロッコの外に出てしまう程度には手狭で、両側に肘置き用の厚めの合皮クッションが付いている。

横2人×2列の車両が2連結で1編成とかなり短く、グリーンとピンクの2編成が交互に運行しているのもラウディと通じるものがある。

 

スタッフさんの指示で前から順に乗車。

筆者はたまたま最前列だった。実は最前列初めてかも。

 

 

細かく描写するほどのコースではないのだが、

乗った感想はまさしくレイアウトを見た時と同じ「ラウディとクレイジーマウスを足して2で割った感じ」だ。

 

落下の角度や高低差はそこまででもない。

カーブはヘアピンカーブではないが内径が小さめなのでなかなかグインッと行く。

あとラウディで感じたようなガコンッという繋ぎ目感もある。

スピードが出ているわけではないが狭い範囲を駆け回るのでそれなりに振り回されて、スリリングというよりは、楽しい!という感じだった。

筆者が乗車中に上げていた声は「キャーーーーーー!!」ではなく「あはははははは!!」だった。

 

 

キッズコースターではないが、怖くない。

必要ジャンルだと思う。

姫セン、様々な需要に応えるコースターをご用意しているな…。

姫路セントラルパーク③ヘリオス(観覧車からの他アトラクションの眺め含む)

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ハリケーンで初めての垂直ループとコークスクリューに衝撃を受けた筆者達。

流石に身体にも影響があり、このまま続けてヴィーナスに乗るわけにはいかないな…と休憩を挟むことにした。

 

遊園地の休憩アトラクションといえば観覧車。

姫路セントラルパークの観覧車は園内奥の小高い丘の上にある。

 

ハリケーンのファーストドロップ下をくぐり、こぢんまりしたコーヒーカップを横目に坂道を上っていく。

かわいらしい見た目の吊り下げ型遊覧ライド「あひるさん艦隊」は残念ながら運休中。

こちらもハリケーンと同じく閉園した遊園地の出身らしく根強いファンがいるらしい。

 

観覧車の乗り口はこれまた裏手側だった。どこから入るのか一瞬迷ってしまう人も少なくないだろう。

 

通路を潜って乗り口側に出ると、その奥には黒々としたあのディアブロが鎮座していた。

その禍々しくうねったレールに「うわぁ…」と感嘆の声が漏れる。

まあ運休中なんですけど。

 

 

さて、ディアブロを背に観覧車乗車口へ向かうと、小ぶりな看板が目に入る。

 

近付いてみると、それはオリジナル改装ゴンドラのご案内だった。

そういえばエキスポシティの観覧車とかも地獄のゾンビ観覧車とかいうゴンドラがあったような…ここはどんなことをやっているのだろうか。

 

プラネタリウム

「テレワーク」

「障子張り和室風」

 

観覧車で景色を観覧させないスタイルのようだ。

 

 

スタッフさんにフリーパスを見せてゴンドラに乗り込む。

ふと目をやると、筆者達が乗ったゴンドラの次のゴンドラは何やら白い紙のような物で窓一面が覆われていた。

 

筆者「あれはもしや…」

彼氏「和室風、ですかね…」

 

さて、この観覧車BIG 8、骨組み部分は真っ白な鉄骨、ゴンドラ部分は濃くも爽やかな青色と、なんとなくナガシマスパーランドの白鯨を彷彿とさせる配色だ。

観覧車といえばカラフルなゴンドラ、と思っていた筆者にとってはなかなか新鮮。

 

徐々に高いところに上がっていくと、園内全体が見渡せるのと同時にちょうど眼下にヴィーナスが見下ろせるようになる。

 

反対の窓から園内奥側に目をやると先程目にした禍々しいディアブロ、そしてその向こうは敷地外。

姫路セントラルパークは山に囲まれていると思っていたが、園内奥側より更に向こう側は若干土地が低くなっており広く平地があってから山がそびえていたようで、平地には田畑と住宅が並ぶのどかな田舎の風景が広がっていた。

 

禍々しいディアブロの背景に、のどかな田舎の田園風景。

違和感しかない。

 

茨城県南部の農村地帯出身の彼氏は、「あの辺、地元そっくり…」と呟いていた。

筆者「どうする?地元の田園風景の目の前にディアブロあったら」

彼氏「えっ…やだぁ…こわい…」

 

上から覗き込むようにディアブロのレイアウトのえげつなさを眺めていると、その手前にもいくつかアトラクションがあることに気付く。

 

円形の大きな回転装置の周囲に鼓笛隊の大太鼓のような直径が大きく厚みはそこそこの円柱がいくつも取り付けられているアレは、いつぞやに群馬サファリパークで見かけたロックンロールではないか…!?

こちらでの名前は「クレイジーバー」、また厳密にはロックンロールとは似て非なる機種らしいのだが、公転させられながら前転後転の自転もするという点ではほぼ同じ。

これだけは乗れないな…とまた別のアトラクションに目をやる。

 

もうひとつ奥には大きな円形の屋根の下に波打つ土台、その内側に2人乗りの小型ライドがぐるりと並ぶ、こちらも回転系の「フラッパー」というアトラクション。

この外観には見覚えがあった。

ひらかたパークで乗車した「オクトパスパニック」だ。

筆者は個人的にオクトパス系はひらパーの「巨大タコが起こした波に巻き込まれる」タイプよりも西武園にあった「巨大タコの脚に掴まれて振り回される」タイプの方が好きなので今回はスルーしたのだが、実はこれ、中身はライドがレールの上を走っているオクトパスパニックとは異なり、中心から伸びる腕のようなパーツからライドが吊り下げられているタイプだったようだ。帰ってきてから調べて驚いた。

クレイジーバー≠ロックンロールといい、ぱっと見は限りなく似ているが別機種、という物は少なくないようだ。

 

そして、フラッパーの手前に何やら小型の観覧車のような物を見つける。

ヘリオス」と名付けられたそれは、観覧車同様の白い放射状の骨組みの周囲にピンクや黄色、黄緑など色とりどりのパステルカラーで塗装されたゴンドラが吊り下げられている。

規模感としては道の駅ららん藤岡にあったかわいらしい観覧車に近いだろうか。

たまたま筆者が乗った日は風が強く、激しく揺れるゴンドラに筆者と姉は観覧車にあるまじきスリルを味わっていたことを覚えている。

一方こちらのヘリオスは風もないのに別の意味でスリルを感じられそうな挙動をしていた。

 

高速回転しているのである。

 

しかも、吊り下げ型のゴンドラは遠心力で底が外を向き、最上部を通過時はほぼ完全に逆さまになっているのだ。

 

彼氏「エクストリーム観覧車じゃん…」

 

園内マップのカテゴリとしてはスリルライドに分類されているヘリオス

見た目からしてスリリングな挙動。

しかし、さほど稼働音が大きいわけでもBGMが大きいわけでもないのに不思議なことに絶叫は一切聞こえない。

これは一体どんな乗り心地なのだろうか。

人間というのは好奇心が旺盛な生き物なのである。

観覧車を降りたら次はエクストリーム観覧車に乗ろう、ということになった。

 

ヘリオスというのはギリシャ神話の太陽神だそうで、アトラクションの柵の中にも太陽に顔が付いた絵が設置されていた。随分と色褪せてはいたが。

 

 

乗車時はクレイジーバー等と同じような背の低い円形回転ライドのように見える。

支柱部分が完全に横たわり、全てのゴンドラが支柱先端から放射状に伸びる骨組みの先端でお行儀良く床を地面に向けて吊り下がっている。

 

先客が降車した後、スタッフさんがゴンドラひとつひとつの人の手が触れる部分にアルコールスプレーを吹き掛けて消毒していた。

丁寧なご対応に感謝である。

 

 

荷物をカゴに預けて乗車。

このゴンドラは巾の狭い1人乗り用(付き添いが必要なお子さんのみ親御さんと前後に並んで乗れるようだ)なので大人は同行者と同じゴンドラに乗り合わせることは出来ない。1人1ゴンドラ。孤独である。

吊り下げ型ということでもちろん乗車時から揺れる。体重の掛け方に気をつけながら乗らなければならない。

長座の姿勢で乗れるくらい縦方向には余裕があり、自宅の湯船がこれくらいならいいのにな、と呑気なことを考える。

 

安全装置は普通車のようなシートベルトのみ。

ゴンドラの左右にある窓枠のような金属棒に黒い合皮のクッション性のあるカバーが巻いてあり、稼働中はそれを握るようにと指示される。

 

スタートすると、スムーズにスピードを上げてすぐに底が外を向き頭が内側に傾く。

徐々に支柱が起き上がり、円形回転ライドの形から観覧車の形に変化しているなと景色の角度の変化で理解する。

 

先に結論から申し上げると、このヘリオス、「スリルライド」というよりは「気持ち悪ライド」であった。

 

まず始めに感じる気持ち悪さは、ドップラー効果によるBGM音程変化の気持ち悪さ。

 

これは降車後に彼氏も言っていたのだが、地上にあるスピーカーから何やらゆったり陽気なBGMが流れているため支柱が起き上がってゴンドラが回転と共に上昇下降を繰り返すようになるとその度にスピーカーからの距離が変化してBGMの音程が変わってしまう。

これがなかなかに不気味。

悪夢の世界にある遊園地に閉じ込められた時に壊れたスピーカーから流れる妙に愉快なBGMってこんな感じなのだろう。

 

次に感じる気持ち悪さは、角度を変えながらぐるぐると回る景色。

正直、外は見ない方が良い。

絶対に酔う。

高速で視界を横切る斜めを向いた観覧車が見えた瞬間に筆者は視線を前方に固定した。

景色の回転がきついなら前のゴンドラだけを見ていれば大丈夫なはず…

 

大丈夫じゃないのである。

第三の気持ち悪さ、自分の乗っているゴンドラと前のゴンドラの揺れ方、傾き方が若干違う。

そりゃあそうだ、吊り下げ型なんだもの。

遠心力でこうなっているんだもの。

乗っている人の体重や姿勢で揺れ方も傾き方も変わる。

目の前で不規則にユラユラするゴンドラに目がくらくらしてくる。

 

 

ジェットコースターなどと違って緩急がなく、ひたすら一定に回され続けるだけのこれは、確かに絶叫するタイミングが無い。

強いて言えば、最下部を通過する時に支柱ギリギリの所を通るため「ヒッッ」とはなる。それくらいだ。

観覧車から見ていた時の疑問が解けた。

 

延々と続く回転と視界の揺れに目が回り、徐々に支柱が横になりながら回転速度を落とし始める頃には筆者は「もうどうにでもしてくれ…」と脱力投げやり状態になっていた。

 

完全に回転が止まりスタッフさんが扉を開けてくれた時にはぐったりとうなだれていたようで、「大丈夫ですか?」と声をかけられるほどだった。

 

吐くまでは至らないがなかなかに気分が悪い。

自身の三半規管の弱さを思い知らされた。

 

幸いアトラクションの目の前にベンチが数台設置されていたため、空いていたベンチに腰掛けしばし休憩を取る。

 

ヘリオスは、筆者が人生で初めて乗ったことを後悔したアトラクションとなった。

人には向き不向きがある。

直径が小ぶりな高速回転は、筆者には向いていない…。

 

 

 

余談なのだが、

クレイジーバーとロックンロール、フラッパーとオクトパスパニックのようなよく似た、しかし名前の異なるアトラクションが存在することを知り、その遊園地での固有のアトラクション名ではなく一般にカテゴリとしては何と呼ばれるのだろうか、という興味でヘリオスについて調べてみたところ、このエクストリーム観覧車タイプで座席がゴンドラ型のアトラクション、一般にエンタープライズと呼ばれる物は現在国内では姫路セントラルパークよこはまコスモワールドにしか設置されておらず、非常に希少であることが判明した(しかもコスモワールドの物は1つのゴンドラが縦に長く仕切りがあるものの大人2人が縦に並んで乗れるので完全な同型ではない)。

 

類似機種では、座席が空中ブランコ状態の、いわば生身エクストリーム観覧車の方が圧倒的に多いのだ。

ワイルドストームと呼ばれるそれは、常にゴンドラの底が外を向いているエンタープライズと違って最上部では重力に負けて足側が下に来るように横回転までするらしい。

稼働中の様子を外から撮影した映像を見たが、不規則な横振りが加わったその挙動はエンタープライズとは比べものにならないほどエクストリームであった。

 

先に出会ったエクストリーム観覧車がワイルドストームでなくて本当によかった…。

姫路セントラルパーク ②ハリケーン

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ジェットコースターを降りて心地よい「コースター乗車後感」を身体に感じながらも、余裕の筆者達。

 

筆者「次は何に乗る?」

彼氏「ヴィーナス乗るのは流石にまだ早いかな」

筆者「ヴィーナスより手前の緑に赤ラインのやつの方が短そうだね、ポケモンにこんなのいなかったっけ?」

彼氏「あーーレックウザ?」

筆者「レックウザ!それだ!!!」

 

レールの配色とループの形状でもうレックウザにしか見えないコースターの名前はハリケーン

 

乗車ホーム入り口はジェットコースター側から見ると裏側なのでレールの下を通って入り口側に回る。

先程のジェットコースターは階段の下まで行列が出来ていたがハリケーンは全くと言っていいほど人がいない。

乗り場に向かって階段を登ると小学生くらいの女の子が1人だけ並んでいた。

 

筆者「私垂直ループ童貞だから緊張してきた…」

彼氏「俺も垂直ループ童貞…」

 

先程のジェットコースターでは巻き上げ時ですら余裕があったのに待機列で既に緊張の筆者達。

待機している間に徐々に後ろに人が並んで賑やかになっていく。

たまたまタイミングよくお客さんが入りきった時に来ただけだったようだ。

 

乗車ホームで荷物を預け、順当に前から二番目に乗車。

ハリケーンの車両は「ジェットコースター(一般名詞の方)の車両」と言われて想像する物、といった感じ。

背もたれが頭の高さまであり、肩を起点にコの字型の安全バーが跳ね上がっているので着席後しっかりと下ろす。

確か先程のジェットコースター(固有名詞の方)同様の普通車のようなシートベルトも付いていた、と思う。

 

こちらもスタッフさんの丁寧な安全確認があってからスタート。

 

巻き上げ角度もそれなりにあり、速度も決して遅いとは思わない(まあその前に乗ったのが激遅巻き上げ・激緩傾斜のジェットコースター(固有名詞の方)だったので何に乗ってもそう思うだろうけど)。

 

最上部に着くと右に180度旋回、そしてファーストドロップ。

極端に傾斜のあるドロップではないがレールが地面に着くところまで落ちるのでそれなりに迫力がある。

 

そして最下部を通り過ぎると同時に垂直ループがスタート。

 

人生初の垂直ループで目に映ったのは、眼前に迫る緑色のレール。

そう、垂直に登るから視線を前に固定しているとレールしか目に入らないのだ。

世界が反転している感覚はなく、今自分が乗っている車両はループのどの辺りを走っているのかもわからない。

とはいえ遠心力が働くことで車両に押しつけられるような感覚があり、今あのループを回ってるんだなー!という実感は得られる。これは新鮮な感覚だ。

 

最大の山場だと思っていた垂直ループが余裕で楽しめたので油断していた筆者が想定外の衝撃を食らうのはこの直後、コークスクリューに突入した時だった。

 

最下部で開始地点と終了地点が隣り合って交差している垂直ループと違って、斜め方向に大きく進みながら宙返りを繰り返すコークスクリューは眼前にレールが迫って来ない。

そう、先ほどは見えなかった「反転する世界」がはっきりと見えるのだ。

アスファルト舗装された通路と芝生の境目が逆さまに視界を駆け抜けて行く。

目の前に銀色の細かい光がちらつく。

 

あ、これ、目を回している。

これはアレだ、昔の漫画によくある、頭を強く打ったり回転しすぎたキャラクターの頭上に星がくるくると回っている状態だ。

 

先程の垂直ループより内径が小さいからなのか、2連続だからなのか、三半規管の弱い筆者にはかなりハードだ。

 

これやばいかも、と焦っているうちにいつのまにかレールは180度旋回、乗車ホームの方を向いて何度か下降上昇を経てホーム手前でスムーズに減速、停車。

 

筆者は大きく息を切らしていた。

しかし目は大きく開いていたし、口角も上がっていた。

かなり興奮気味である。

 

 

「短くて助かった」

 

これが開口一番の感想であった。

 

宙返りを含むコースターの基礎をしっかり押さえつつ乗客に無理をさせない適度な長さ、乗車時間は短いのに決して物足りなさを感じることはない。

 

ヴィーナスに乗るための準備運動および心の準備として非常にちょうど良かったのではなかろうか。

 

 

ちなみにこのハリケーンのレイアウトだが地図アプリの航空写真で真上から見ると非常にシンプルで、円形を真ん中で切り離して直径分の巾の長い平行線を間に入れて繋いだような形をしている(コークスクリュー部分のみ波線にはなるが)。

平行線の間、つまりホーム側と垂直ループ側の間にはアスファルトで舗装された通路があるので、そこに立っていれば走行の一部始終を眺めることも出来るし、巻き上げ中の写真を撮ってからファーストドロップ、垂直ループを疾走している様子を間近で撮ることだって出来てしまうのだ。

 

実際、そこの通路から乗車中のお子さんのベストショットを撮るべくカメラを構えている親御さんをお見かけした。

思い出写真を残すのになかなか良いレイアウトなのではないかと思う。

 

 

 

 

さて、ここからは後日談なのだが…

 

筆者はお出かけ先で楽しい1日を過ごした後は余韻に浸るためにネット上に散らばっているその場所についての情報を眺めることが多い。

いわば復習だ。

 

今回も例に漏れることなく、姫路セントラルパークの各アトラクションの乗車視点動画、スペックや乗り心地をまとめているコースターレビューブログなんかを片っ端から眺めていたのだが…

 

 

多くのレビュー記事に、とある遊園地の、既に営業を終了してしまったコースターの名前が頻出するのだ。

 

 

 

前日譚で書いた、ヴィーナスに乗ってみたい、垂直ループを体験してみたいと筆者が思ったきっかけを覚えておいでだろうか。

 

 

そう、筆者の生まれ育った埼玉県西部地区が誇る遊園地、西武園のループスクリューコースター。

 

 

なんとこのループスクリューコースター、我々が乗ったハリケーンと兄弟機とのことである。

 

 

そんなことある!?!?!?!?

 

 

レビュー記事にあるコースター全体像の写真を見比べる。

 

巻き上げ、旋回助走、ファーストドロップ、垂直ループ、一度上昇してからコークスクリュー

ループスクリューコースターはその後にまだコース展開が続くが、

ここまでのレイアウトは完全に一致しているのである。

 

 

なんということだ。

垂直ループとコークスクリューの違いさえわかっていなかった筆者は、知らぬ間に幼い頃憧れていた駅広告の「真っ赤なぐるぐるを駆け抜ける車両」と全く同じコークスクリューを体験出来てしまっていたのだ。

 

 

流石にこれには感動を覚えてしまった。

 

ハリケーンスペースワールドから移設されたヴィーナス同様、始めから姫路セントラルパークにあった物ではなく閉園してしまった奈良の遊園地から移設されたそうでその遊園地での思い出に浸りたい方々を受け入れる場にもなっているとのことだが、

本来は縁もゆかりもなかった関東出身の筆者にも乗ることの出来なかった思い出のコースターの完璧な疑似体験をさせてくれたのだ。

 

姫路セントラルパークの懐と敷地の広さには感謝しなければなるまい。

姫路セントラルパーク ①ジェットコースター

※注意※


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姫路セントラルパークはお世辞にも交通アクセスの良い立地とは言えない。

最寄駅は新幹線も新快速も停まる天下の姫路駅だが、そこからバスに乗る必要がある。

 

姫路駅から神姫バスに揺られること約30分。

 

バスは姫路セントラルパークのエントランスから少し階段を上がったところにある広い団体客用降車スペースの一角、路線バス用のバス停に到着した。

 

下車一番に目に飛び込んでくるのは…

 

頭上を横切るオレンジ色のレール。

 

レール!?!?!?!?!?

 

傾斜やカーブは緩やかな物ではあるが、

どこからどう見ても、コースターのレール。

 

エントランスより手前に…!?!?

レールがお迎えに出向いてくれている…???

なにこれ????

 

筆者達は困惑した。

 

そういえばヴィーナスとディアブロのことしか気にしてなかったけど他にもコースター系のアトラクションがそこそこ充実してるんでした。

これも乗ってみよう。

 

と、エントランス前のチケット窓口に並ぶ。

 

姫路セントラルパークは夏季のプールセット券以外に前売り券が存在しない。

当日券窓口購入のみに絞っても大混雑になることはないという確信があってのことだろう。

流石、日本一心の距離が遠いだけある。

 

チケットは遊園地・サファリパーク共通の入園券が3800円、遊園地のフリーパスが3000円、合計6800円。

筆者達はサファリの方でもホワイトタイガーやホワイトライオンを見てオッキイネコチャンファンタスティックを楽しむつもり満々で来ているのだが、遊園地だけ楽しみたい人も同じ値段だと思うとなかなか強気のお値段だ。

 

まあフリーパス買った方がお得だよねーどうせ色々乗るし…と各アトラクションの乗車料金一覧表に目をやると

 

 

ディアブロ 終日運休

 

 

 

筆者の心のちいかわ「わ……ァ……わァ……」

筆者の心のハチワレ「泣いちゃった!」

 

 

ジェットコースターの運用は人の命がかかっているわけだし、メンテナンスとか色々あるのだろう。

もしかしたら9月末までの夏季営業という繁忙期を終えて丁寧な点検、整備をしているのかもしれない。

運休は運休。仕方ない。

 

彼氏「どうする?フリーパス買っちゃって大丈夫?」

筆者「んー、まあヴィーナス以外も乗るし、なんならヴィーナス(園内最高価格1500円)おかわりするかもしれないしね!」

(これが特大フラグになるとは思いもしなかった)

 

というわけでフリーパス購入。

ひらパー同様に紙製のリストバンド型で、ヴィーナスをイメージしているのか緑色をベースに黒のチェッカー柄もプリントされていた。

チェッカーの中に宇宙人の顔が隠れていたのはヴィーナスが元々設置されていたスペースワールドを意識してのことだろうか。

 

 

購入している間に既に園外に伸びるオレンジのレール上をお客さんを乗せた車両が滑走していた。

朝イチからコースターを楽しんでいる先客がいるようだ。

 

 

筆者達は朝イチのサファリバスでサファリパークを回ってから遊園地エリアに戻り午後からアトラクションを楽しむことにした。

 

サファリエリアを散策している時に知ったのだが、ウォーキングサファリ内にあるふれあいコーナーの開放は軒並み14時以降。

朝イチコースター勢はこれを狙って午前中に遊園地エリアを満喫していたのかもしれない。

 

(サファリエリアのことは割愛しますがこれだけは伝えさせてください、ホワイトタイガーのアールちゃんとグレイちゃんがありえんかわいかったです。)

 

 

昼過ぎにバスで遊園地エリアに戻り、洋食レストラン ビアンコで昼食を摂る。

このビアンコだけでなく園内の主要なレストランは1ヶ所に固まっており、それはあの園外に伸びるオレンジ色のレールの園内部分のほぼ真下にある。

そのため、食事の最中に車両が通過するとかなり振動が響く。

 

筆者「EKIZOが出来る前の阪急高架下タリーズの2階席こんな感じだった」

彼氏「わかる、JRの2階にあるやまやでご飯食べてるとこんな感じ」

 

さて、今回の一番の目的はヴィーナスだが、食後いきなり垂直ループは流石に危険。

 

インフォメーションでもらってきたリーフレット(夏季営業は終了しているが夏季限定メニューが載ったリーフレットを「園内マップとしてご利用ください」と配布している。残ってるのに印刷し直すともったいないもんね。)を開くと、頭上のオレンジ色のレールは「ジェットコースター」という名のジェットコースターらしい。

 

マップには割と忠実にコースターのコースも描かれており、このジェットコースターが一番穏やかそうだ。

まずは食後の腹ごなしに乗ってみようか、と乗り場を目指す。

 

意外にも、乗り場に続く階段から地上まで長く行列が伸びていた。

 

「もしかして…ディアブロ難民が他のコースターに溢れてる…?」

とも思ったのだが、どうやらそうではないらしい。

 

こちらのジェットコースター、なんと4歳から乗車可能。

並んでいる層を見ても小さなお子様を連れたご家族であったり、遠足で来たのだと思われる赤白帽を被った男の子達であったり。

なるほど、他のコースターは120cmから等の制限がある中でこれはそれなりに規模感がありながらキッズコースター並の制限の緩さでファミリー層には持ってこい、ということか。

 

 

乗車順が来たのでフリーパスを提示して気付いたのだが、ひらパーのフリーパスと違って姫センのフリーパスにはバーコードが付いていない。

目視確認で、スタッフさんがカチカチと人数カウンターを押して案内してくれる。

 

「荷物をカゴに置いてお好きなお席へどうぞ」とホームに通されると、既に前方と後方が埋まっている。

筆者達は空いている中では比較的後方の車両を選んで乗車。

 

車両はトロッコのような印象で背もたれも低い。

乗用車にあるようなシートベルトを締めて入り口側を金属の棒で簡単に塞がれたらそれでおしまい、ロックのかかる安全バー等は無し。

その分、きちんとシートベルトが締まっているか、一人一人丁寧に確認してくれる。安心だ。

 

乗客全員分の確認が済んだらいよいよ出発。

 

さて、このジェットコースター、巻き上げ速度が異様に遅い。

これは待機列で巻き上げ音を聴いている時から思っていたのだが、実際に巻き上げられてみると、まあ思ってた以上に焦らされる。

傾斜もひらパーのレッドファルコン以上に緩やかなため全く緊張感がなく、最上部に到着するまでしばし周囲の景色を楽しむことに。

 

筆者「山だねぇー見渡す限りのクソミドリ」

彼氏「一面のクソミドリ…あ、プールでっかいねえ」

筆者「プールどれ?」

彼氏「右側、あの辺」

筆者「わーーーほんとだ、なんか海賊船?みたいなのある」

彼氏「ん?待って、こっち向きってことは初手園外?」

筆者「せやね」

 

のんびりと景色と会話を楽しむこと約1分半、ようやく最上部に辿り着く。

 

巻き上げのチェーン先端は最上部を過ぎて少々平坦になったあたりにあるのだが、そこを過ぎてもしばらく直線かつほぼ傾斜のないレールをのろのろと進み、そのままほぼ水平を維持して90度ほどの左カーブを過ぎるとようやくファーストドロップ。

ここがまさに団体用降車スペースの頭上を走っているレールだ。

もちろんドロップの最下部も地上に立っている人からしたら「頭上」なのでさほど派手な落差があるわけではなく、坂道を下り谷を通って坂道を登り元の高さに戻るような感じ。

上り坂の先は森に突っ込むギリギリ手前で左カーブ。

青々と茂る木々を横目に大回りのカーブを駆け抜ける。

このカーブで少しずつ高さを落としているのか折り返して戻ってくる時には先程の上り坂頂上の下をくぐる形になる。

再度降車スペースの頭上で軽めのドロップ、そして大回りのカーブで園内へ。

乗車ホームに並行にレールが走っているのでホームを横目に通過、今度は園内側に進み一旦左に曲がり、直後右に曲がって大回りのカーブ。

この園内での左右振り部分で「レールの繋ぎ目」を感じる。

ひらパーのラウディでも感じた、曲がる境目で「ガコンッ」という衝撃と共に車体の角度が変わる感じだ。

不快なほどではないし、むしろこれがあることで緩やかなコースに程良いスリルを付加してくれるので良し。

 

ホームに滑り込む手前から緩やかなブレーキ。

急にガクンッと止まらないのは身体に優しいと思う。

 

降車後は程良い「ジェットコースター乗った後の独特の身体に負荷がかかった感覚」もあり、意外と見た目の緩やかさに反して乗り応えがある。

これはキッズコースターを卒業してジェットコースターデビューをしたいお子さんや、食わず嫌いをしてきて初めてジェットコースターに乗る大人にもおすすめできる。

なかなかこんなにも「ちょうどいい」コースターは無いのでは?と素人ながら感心してしまった。

 

 

 

 

余談ではあるが、帰りがけ、エントランスからバス停に向かって階段を登っている最中にちょうどお客さんを乗せたジェットコースターが頭上を通ったので、折り返して戻ってくる時に手を振ってみた。

すると、ちゃんと上からも見えていたのかそれまでまっすぐハンズアップしていたお客さん達が手を振り返してくれた。

これはなかなか嬉しい。

乗車中も下を歩いている人を認識できるくらいには余裕がある模様(筆者は近視なのに遠くを見る必要が無い時は基本裸眼で生活しているのでぼやけて見えず乗車時には気付かなかった)。

 

これはハロープロジェクトのアイドルグループ、アンジュルムの楽曲の歌詞なのだが、

「例えばテーマパークで 名も知らない人に

人は何思って手振るの?君は振り返せる人?」

を素でやれる日が来るとは。

 

遊園地の魔力はすごい。

姫路セントラルパーク 前日譚

2022年7月1日、筆者は偶然Twitterで回ってきたとあるツイートを見て姫路セントラルパークに行くことを決意した。

 

「7月16日土曜、姫路セントラルパーク
最大5.2G、日本最大ループ、
コースター設計の神様がつくった
大型絶叫コースター


『ヴィーナスGP』新登場!」

 


ツイートに埋め込まれた動画には巨大な緑の垂直ループを爽快に駆け抜ける車両。

 


2月にひらかたパークを満喫してすっかりローカル遊園地とコースターの魅力にハマった(のと若いうちに乗りたいコースターには乗っておかないと身体が耐えられなくなることを察知した)筆者は、あることに気付いていた。


宙返りループというものを経験したことがない。


その時筆者の脳裏に現れたのは地元の駅で頻繁に目にしていたとある遊園地の広告だった。


筆者の生まれ育った土地は埼玉県の南西部。
白いライオンが統治する天下の西武王国。
最寄りの遊園地は西武園ゆうえんちだった。


今でこそレトロテーマパークとして生まれ変わった西武園ゆうえんちだが、筆者の中では西武園の目玉といえば赤いレールとループが印象的なあのループスクリューコースター。
駅のホームの正面、大きな広告スペースにはいつも真っ赤なコークスクリュー(今だから名称がわかるだけで当時の筆者にとっては「ぐるぐる」である)を疾走する車両の迫力満点な写真が掲げられていた。


とはいっても、幼い頃に連れて行ってもらっただけの寂れた地元遊園地、ループスクリューコースターに乗れるくらい身体が大きくなる頃には、ローカル遊園地なんてダサい、どうせ行くならディ●ニーだよね、なんて擦れたマセガキになっていた。
そして知らぬうちにあのループスクリューコースターは故障、長期運休を経て修理の目処が立たないまま解体撤去され、西武園どころかこの世界からいなくなってしまっていたのである。


あの赤いぐるぐるを駆け抜ける広告の擬似体験が出来たら嬉しい。
と、垂直ループとコークスクリューの違いすらわかっていなかった当時の筆者は姫センに行くことを決意したのだった。(これが後に盛大な伏線回収に繋がることになる。)

 

 

 


というか、姫センってそんな本格的なコースター置いてるようなところなんだ?
動物園だよね?動物園に付いてる遊園地ってそんな規模?
と疑問に思った筆者は早速グーグル先生に聞いてみる。


動物園ではなく、サファリパークだった。


流石は日本一心の距離が遠いと言われるだけある、パーク概要の認知度すらままならない(すみませんこれは流石に筆者の落ち度です。勝手に旭山動物園とか多摩動物公園みたいな歩くタイプの広い動物園だと思ってました。ごめんなさい。)

 

 

 

 


でも、サファリパークに付いてる遊園地って、群馬サファリパークくらいの感じじゃないの?
とアトラクション一覧を見る。

 

 


なんか…普通にちゃんと遊園地じゃん……!?
コースターに関してはひらパーより充実してるまであるのでは…!?!?!?

 


どうやら「遊園地エリアがある」こと自体の認知度も異常な低さを誇っているらしく、姫路セントラルパークのHP内には遊園地エリアの認知度向上のための特設サイトが設けられたくらいだった。(ちょっと安心した。)

 

 


ヴィーナスGP以外のアトラクションで一際目を引く物があった。

 


インバーテッドコースター ディアブロ

 


遊園地エリア認知度向上特設サイト内の超簡単穴埋めクイズでは「ディア●ロ」と出題されKONAMI音ゲーマーである筆者の脳内で度胸兄弟にステップを踏ませたこのコースター。


なんか、写真見ただけで、こっちの方がヤバくね…?って思っちまうんですが…????
どうなってんの…?????


YouTubeで外野視点の動画を探す。

 


なんだこれは。

 


ぶら下がっている。
レールに一番近いのが頭だ。


え、この状態で、これ、このレールに沿って走るの????
頭おかしいの??????


筆者は混乱した。

 


何度も言うが筆者はコースタービギナー。ズブの素人だ。
筆者の知っている「宙ぶらりんのコースター」はユニバでメンテナンス運休故に乗ることが出来なかったフライングダイナソーだけだ。
乗れなかった悔しさを晴らすためにYouTubeで動画を沢山見た。
その動画では、乗車時こそレールに一番近いのは頭であったが、走行開始前に頭を軸にお尻側が上がり、背中全体がレールに沿うような体制で巻き上げが開始されていた。
なので座席はレールと並行、収まりの良い見た目だった。

 


一方のディアブロ
レールに対して座席が垂直なまま走っている。
縦に長い。
え、その状態で外回りループ????何????ぶん回しすぎじゃない?????大丈夫????


完全に宇宙を背負った猫の顔である。

 


悪魔の名を冠したコースターらしく禍々しい塗装を施されたレールも相まってか凄まじく恐ろしい印象を受け、それまでは「せっかくなら行った遊園地のコースターは全部乗りたい!」と期待に膨らませていた胸がシュン…と縮んだ。
この瞬間だけはトップバストとアンダーバストの差が0.5cmになっていた。華奢でかわいいね。

 


しかし人間というのは好奇心が旺盛な生き物。未知の領域に強く惹かれるのである。
若いうちに乗らなければゆくゆく後悔する!と、予習をしっかりした上で挑むことを決意した。
YouTubeのコメント欄やコースターレビューブログを熟読。
頭を背もたれにしっかり付けないと首をやられるんだな、じゃあ髪を後ろで括るのはやめて左右に分けよう。
彼氏にもしっかり頭を後ろに固定するよう伝えておかなければ。


宙返りループに憧れていたはずが、いつのまにか「吊り下げコースターに絶対負けない」「ディアブロから逃げるな」と闘志を燃やすアラサーOLがそこにいた。

 


そして10月某日、気合充分に姫路セントラルパークを目指して西へ向かう…。

ひらかたパーク 番外編(フード、グッズ他)

アトラクション以外で印象に残った物

 

・フード

 

ひらかたパーク内には飲食店が点在しているが一番密集しているのは「パームウォーク」。

エントランスから直進するとあらわれるヤシの木が植えられた通りに沿ってマクドナルドやポムの樹、洋食にうどんそば等のカジュアルなフードコートなど飲食店が揃っている。

もう少し奥まで行くとレッドファルコンの記事で触れたファルコンカフェや軽めのスナック、ソフトクリームなどの売店もある

 

そんな中で筆者達が選んだのは、マジカルラグーンキッチン。

ひらかたパークのエントランス付近にそびえ立つ火山、マジカルラグーンの名を冠したレストランである。

独立したインスタグラムアカウントもあり、メニューも自家製生パスタ等こだわっているようだ。

 

さて、このマジカルラグーンキッチン。

 

とんでもなく見つけにくいのである。

 

遊園地感のある洋食ランチが食べたい、と言う彼氏の要望でマップを見ながら店に向かってみたのだが、本当にこっちで合ってるの?と思ってしまう立地なのである。

 

その立地は、パークのエントランスを入ってすぐ左折、大きなお土産ショップに沿って進み、出口の看板とガチャガチャコーナーを横目に進み、どうぶつハグハグたうん(小規模屋内ふれあい動物園エリア)の入り口を横目に進み、人通りが減りに減った頃にようやく看板が見えてくるという辺鄙さ。

 

絶対に立地で損してる。

 

パークのエントランス、お土産ショップ、出口、どうぶつハグハグたうん、そしてこのマジカルラグーンキッチンは火山を囲むように弧を描いた建物の中に並んでいるわけで、確かにマジカルラグーンの目の前ではある。

だがあまりにも人目に付きにくい。

 

せっかく自家製生パスタなどを売りにしているしさほど値段が高いわけでもないのに、パームウォークにあるチェーン店の方がよっぽど賑わっていたように思える。

 

まあそのおかげでランチのゴールデンタイムにも関わらずすんなりと広い席を取れたので良し。

 

彼氏は生パスタを注文。

筆者が注文したのは

 

その名も「マジカルライス」。

 

この名前で皆様はどんなメニュー思い浮かべるだろうか。

 

ヒントは「ぼくのかんがえたさいきょうのランチ」。

 

 

 

 

 

そう。

今想像している物で大方合っています。

 

 

具体的に申し上げれば「オムライスカツカレー」です。

 

 

 

「カツ乗せオムカレー」ではない。

「オムライスカツカレー」なのである。

 

ケチャップのかかったとろとろのオムレツの下に隠れたライスは赤いチキンライス。

その小高い山を取り囲む堀のようにたっぷりと注がれた自家製カレー。

そして豪快に乗せられたトンカツ。

申し訳程度に添えられた緑のほうれん草。

 

完璧な「ぼくのかんがえたさいきょうのランチ」である。

 

(唐揚げ、ハンバーグ、エビフライを想像した皆様、ごめんなさい。乗ってないです。)

 

 

筆者はしがないアラサーOLである。

人並みに体型を気にし食事バランスも気をつける。

コンビニで昼食を買う際には必ず裏面の脂質量を確認して選ぶ。

普段こんなカロリーの暴力のような食事は摂ることがない。

 

だからこそ、遊園地という非日常を味わうためにもこの最強ランチを注文した…!!!!

 

 

 

まあ胃が脂質過多に慣れてなくて胃もたれしかけました。

 

 

でも美味しかったです。

おすすめ。

 

マジカルラグーンキッチン、是非ご利用ください。

 

 

 

 

・グッズ

 

パーク内のグッズショップは先述のマジカルラグーンキッチンの手前、エントランスのすぐ左にあるノームショップ一店のみ(本来はもう一店あるようだがずっと閉まっている模様)だが、広々とした店内にバリエーション豊かなグッズが陳列されている。

 

しかも、意外にけっこうオシャレ。

 

特に注目すべきはアパレル。

 

ひらかたパーク独自のアパレルブランド、PARK SIDE Studioの商品は普段使い出来るデザインの物ばかり。

 

例えば各アトラクション名をバンドロゴ風に描いて背面に並べたフェスT風のTシャツであったり。

シンプルにH.K.P(HiraKataParkの頭文字)と刺繍されたキャップであったり。

 

一番唸らされたのは「I'M PARK[ER]」と書かれたかぶりパーカー。

この意味が伝わるだろうか。

服の「パーカー」と「PARKに来る人(-ER)」を掛けている、激ウマギャグなのである。

ゆるいタッチで描かれた並んで歩く若者3人のイラストも相まってかなりオシャレ。

お値段も5000円するかしないか。

筆者は本気で購入するかどうか悩んだ。

(生地が裏起毛で真冬以外は暑そうという理由で買うのを断念したが未だに未練がある。)

 

 

それと、雑貨類もオシャレな物があった。

タワーレコードとのコラボレーションで、レッドファルコンやエルフ、メテオ、パチャンガなどの園内のアトラクションをゆるタッチの線画で描いた1色刷りの総柄キャンバス地を使用したポーチやトートバッグ、子供向けライド「ドルフィンパラダイス」を同じくゆるタッチで描いた夏らしいオーロラ偏光ビニールのポーチもあった。

 

筆者はちょうどキャンバストートを探していたのもあり、アトラクションに乗った思い出も詰め込むことが出来ると総柄トートのブルーを購入した。

街中や電車でこれを提げていても誰もローカル遊園地のお土産だとは気付くまい。

 

 

その他、超ひらパー兄さんグッズやパークのキャラクターグッズ、ばら撒き用のクッキーなどもあったが、自分の思い出用に普段使える物を買うのが筆者の性に合っているのでこれで大満足だ。

 

 

当時はオンラインショップも開設されており時々未練の残るパーカーを眺めていたのだが、今年の夏の終わりにオンラインショップは閉鎖されてしまった模様。

 

もしご来園の際には、是非素敵なPARK SIDE studioのアパレルとタワーレコードコラボの雑貨をお手に取って頂きたい。

ひらかたパーク ⑤ジャイアントドロップ メテオ

※注意※


専門的なコースターレビューブログを期待しないでください。
筆者はただ自分の思ったことを書き連ねるのと気になったことを調べるのが好きなだけのコースタービギナーです。

遊園地に行く頻度も半年に一度行けばいい方です。
専門用語なども分かりませんし繰り返し乗車できるほどの体力も持ち合わせておりませんので細かいことは書けません。
素人が一発勝負で乗ってみた感想文、くらいの緩いイメージでお付き合いください。

 


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コースターではないが、絶叫マシンなので。

 

 

 

 

 

 

ひらかたパークで一番の絶叫マシンは、メテオだと思う。

 

筆者は垂直落下系アトラクションの経験は東京ディズニーシータワー・オブ・テラーのみ。

なのであの手のアトラクションは最上部まで引き上げられた後に落下、途中でふわっと止まりまた引き上げられて落下、を繰り返すものだとばかり思っていた。

過去に屋外タワー型でもそのタイプを見たことがあるような気がする。

 

なので、稼働しているのを遠目に見た時にまず衝撃を受けた。

 

最上部から一気に地面まで落ちるの!?!?!?

 

その一発で終わり!?!?!?!?!?!?

 

 

それは…面白いの…????

 

しかしメテオからは稼働すれば必ず大絶叫が聞こえて来る。

たしかにあの高さをあの速度で落下するのはかなりスリルがありそうだ。

 

同行していた彼氏も「前に富士急行った時にあんな感じのあったけど強風で止まっちゃってたから乗れてないんだよね、乗ってみたい」とのこと。

 

そんなわけで乗車。

 

荷物を柵内側座席正面に置かれたカゴに入れ、座席に座る。

 

このメテオ、円柱状の柱を囲うように4席×4つの座席がついているのだが、着席してから気付く。

山側に座ってしまった。

 

ひらかたパークがある場所は平地ではなく起伏のある土地。

向く方向によっては山が目の前にある。

 

これは失敗したなぁ、せっかく高いところまで上がるのに山しか見えないじゃないの…。

 

と肩を落とすも、実際に引き上げられてみるとなんということだろう、山より向こう側が見える!!!

最上部は思っていた以上に高さがあり、しばし(ほんの数秒)山の向こうまで見渡せる絶景を楽しむ。

やはりこのパーク、景色が良い。

生身で高い位置から眺める街並みは格別…

 

 

パッ、と手を離されたような感覚と共に猛スピードで真下に落下。

 

意図せず喉から酷い濁点の付いた野太い絶叫が飛び出す。

 

園内のジェットコースターに乗っている時は「キャーーーーーー!」だったのがメテオでは「ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」だった。

 

おい、デート中だって言うのになんだその酷い声は。

 

しぬかとおもった。

 

座席を降りるとたった一瞬の落下でふらふらの千鳥足になっており、垂直落下の威力を思い知らされた。

 

ジャイアントドロップ、恐るべし。